
こんにちは。
今日は筋トレ・筋肥大においてとても重要な「ピリオダイゼーション」についてお話ししていきます。これを知っているのと知らないのとでは、トレーニングメニューの考え方がまったく変わってきますので、知っておけば必ず役立ちます。
・重量が伸びない
・筋肥大が停滞している
・ピリオダイゼーションのやり方がわからない
・メリットをよく知らない
という初心者さん、もしくは中級者さんに、詳しくそしてわかりやすくお伝えしていきます。
とても効果の期待できるトレーニングメソッドなので、最後までお付き合いください。
ピリオダイゼーションとは
一言でいえばトレーニングを「期分け」して、時期によって重量やレップ数を変化させること。
また、ピリオダイゼーションには「線形ピリオダイゼーション」と「非線形ピリオダイゼーション」に分けることができます。
期は大きく分けて以下の3つに分類されます。わかりやすい表現で示すと
- 筋持続向上期(低重量・高回数)
- 筋肥大期(中重量・中回数)
- 筋力向上期(高重量・低回数)
です。
中・上級者ですとさらに細分化させたりしますが、ひとまずこの3期にわける方法を試してみましょう。
線形ピリオダイゼーション
線形ピリオダイゼーションは上記の1→2→3→1→2というように、低重量から高重量にシフトしていき、また低重量から始めるというような形になります。
期間はそれぞれ3週間~4週間で組むことが一般的なので、1サイクルが9週間~12週間です。
非線形ピリオダイゼーション
非線形ピリオダイゼーションは、1,2,3を毎回(もしくは毎週)ランダムに組むやり方です。
このやり方ですと、線形よりも常に新鮮な刺激を筋肉に与えることができます。
メリット
- 筋肉を刺激に慣れさせない
- 速筋、遅筋それぞれに効かせることができる
- 筋肥大の停滞(プラトー)を打破するトリガーになる
- MAX重量の向上
- 関節の負担を減らすことができる
①筋肉を刺激に慣れさせない
毎回同じようなトレーニングをしていると、筋肉はその刺激に慣れてしまい、筋肥大の停滞(プラトー)を起こしやすくなります。
そのため、ピリオダイゼーションのように筋肉には新鮮な刺激を与え続けることが筋肥大には効果的です。
②速筋、遅筋それぞれに効かせることができる
筋肉は大きくわけて速筋を遅筋があり、高重量・低回数には速筋が、低重量・高回数には遅筋がそれぞれ大きく影響しています。
一般的には速筋繊維を太くすることで筋肥大を狙いますが、遅筋繊維も筋肥大するので、どちらにも刺激を与えてあげることが大切です。
「遅筋は肥大しないのでは?」と聞かれることもあるのですが、遅筋も筋肥大します。これは研究によって明らかになっています。
ただ、速筋のほうが筋肥大に適していることも確かです。
③筋肥大の停滞(プラトー)を打破するトリガーになる
とくに初心者さんは同じトレーニングをしがちです。
最初はそれでも筋肥大はちゃんと起こりますが、ある一定のレベルまで達すると筋肉の反応が鈍くなります。
それがいわゆる停滞期で、筋肉がその刺激に慣れてしまい、反応が薄くなっていることが原因の一つです。
そこにピリオダイゼーションのもとにしたメニューを組み込むことで、新しい刺激を与えて停滞していた筋肥大を打破することに繋がります。
④MAX重量の向上
MAX重量も中級レベルになってくると、伸び悩む時期がきます。絶対に。
たとえばベンチプレスで100キロを挙げられるようになるまでは順調でも、その先の105キロ、110キロが遠いというのはよくある話です。
補助種目を強化するという方法もありますが、同じ種目においてピリオダイゼーションを取り入れるというのも効果的です。
少なくとも筋肥大トレーニング期と筋力向上トレーニング期に分けるのが吉。
⑤関節の負担を減らすことができる
低重量高回数のときには、関節への負担を軽減することができます。
関節への負担が常に高いままだと、将来的に痛みやケガに繋がる可能性があるので、関節の休息日として低重量の日を定期的に設けてあげられることも大きなメリットです。
メニューの組みかた
※ここでの説明はあくまで一般的な考えに基づくもので、設定重量には個人差があります。
線形ピリオダイゼーション
【】内はベンチプレス1RM(1回ギリギリで挙げられる重量)100キロの場合の重量設定
1週目~4週目
15レップス×3セット(1RMの65%の重量)【65キロ】
5週目~8週目
10レップス×4セット(1RMの75%の重量)【75キロ】
9週目~12週目
5レップス×5セット(1RMの87%の重量)【85キロ】
非線形ピリオダイゼーション
上記のセット重量を毎回(毎週)ランダムに組み替えてください。
線形と非線形はどちらがオススメか
どちらも効果があり、その2つに差はほとんどないとする説と、筋肥大においては非線形のほうが優れているという説があります。
やりやすさで言えば、非線形のほうがやりやすい方が多いでしょう。
増量気・減量期を分けてトレーニングされている方はとくに非線形がおすすめです。減量期と高重量低回数の期が重なると、減量によってパフォーマンスが下がっているのでケガのリスクが高まり、疲労も尋常ではないくらい溜まってしまうからです。
注意点
筋力向上期は高重量を扱いますので、ベンチプレスやスクワット等のコンパウンド(多関節)種目で行うようにしてください。
また、ダンベルプレスのような種目もケガに繋がりやすいので、避けたほうが無難です。
アームカールやサイドレイズ等のアイソレーション(単関節)種目では高重量を扱いづらいので、最低でも7レップスくらいの重量設定が望ましいです。
まとめ
- 線形ピリオダイゼーション、非線形ピリオダイゼーションはともに効果の高いトレーニング法
- 停滞期に陥りにくい、停滞を打破しやすい
- MAX重量の底上げも狙える
- コンパウンド種目で行うことが望ましい
- アイソレーション種目であれば高重量低回数の時でも最低7レップスは確保
いかがでしたでしょうか。
トレーニングの強度に波を作ってあげることで、筋肉に常に新鮮な刺激を与えるあげることができ、それが筋肥大を加速させるという非常に理にかなったトレーニング方法というのをお分かりいただけたかと思います。
ぜひあなたのトレーニングに組み込んでみてはいかがでしょうか。
この記事が日本のどこかで頑張っているトレーニーのお役にたてますように。